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ティチーノ州の州都であるベリンツォーナ市は、ルガーノ市に次いで州で２番目に大きな街です。人口は１万７千人、州の中心あたりに位置し、サン・ゴッタルド、サン・ベルナディーノの各峠へ通じる道とマジョーレ湖のあるマガディーノ平野方面へ行く道が交わって、昔から交通の要所として栄えてきました。そのためイタリア・ミラノの教皇庁と争いが絶えず、ミラノとスイスが交代で支配権を握り、街は度々異なる権力の下に置かれます。 外敵から街を守るために谷の地形をを半円状になぞるように築かれた城壁と、その間に建てられた３つの城塞は、西暦２０００年にユネスコ文化遺産に指定され、現在も当時のままの面影を残し街のシンボルになっています。一番大きな砦はカステルグランデ（Castelgrande) といい１３世紀から１５世紀にかけて建設されました。 （街と一体化した城塞カステルグランデ） （反対側からの眺め） （城塞の壁に登ったところ） （上から街と谷をを見下ろす） （イベントで豪華にライトアップされた広場）
カステルグランデと共にユネスコ文化遺産に指定されている２つの砦、上がカステロ・ディ・サッソ・コルバロ (Castello di Sasso Corbaro) 、中央がカステロ・ディ・モンテベッロ (Castello di Montebello) です。共に１３世紀末の建造物で、無料で一般公開されています。 こちらはカステロ・ディ・モンテベッロの内部。 中世の物語の世界に迷い込んだような気持ちになります。

城塞ばかり紹介しましたが、ベリンツォーナの魅力は他にもたくさんあります。美しい旧市街や市庁舎周辺を散歩するのは楽しいですし、広場でオープンカフェに座って雰囲気を楽しむのもよし、正面にそびえる教会「ラ・コレッジャータ(La Collegiata)」をはじめ数々の歴史的な教会を訪れるのも勉強になります。毎週土曜日の午前中には広場で大きな市場が開かれ、地元の農産物やチーズ、サラミやハムなどあらゆるものを買うことができます。スイス唯一のデパートManorの大きな支店もあるのでショッピングにも困りません。お腹が空いたらManorやスーパーマーケットMigrosの併設カフェで軽食を取るもよし、お洒落なレストランでティチーノ料理を試してみるのもよし。夏は広場で各種イベントがあり、２月には「ラバダン(Rabadan)」という大きなカーニバルのお祭りがあります。 ベリンツォーナは海外旅行のメインの目的地にするほど大きな街ではありませんが、イタリア旅行でミラノ、コモ方面、スイス旅行でハイジの村マイエンフェルトなどを訪れる際、時間に余裕があれば足を伸ばしてみることを是非おすすめします。

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