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外国語の人種差別用語いろいろ

キャベツ
チーズ頭
カエルの脚

誰のこと??

外国人や他民族に対しての偏見は誰もが持ってしまうものです。彼らをまとめて侮辱する表現というのも必ずあるもので、公的には禁止用語でもついつい口に出てしまうこともあります。しかし放送禁止用語なるものは、日常生活のみならず、映画や小説にも度々登場するので知らないと話を理解できず困ってしまいます。英語を母国語とする人が日本人を「ジャップ」「ニップ」「イエロー」などと呼ぶのは有名ですし(ちなみにドイツ語では「ヤプセ」と言います)、日本語でも「クロンボ」「毛唐」などの表現は公には使われなくとも誰もが知っているでしょう。しかし外国人が日本へ来て、例えば「チャンコロ」などという単語を理解できるでしょうか。更にその外国人がこの単語を好意的に理解して、中国人にチャンコロさんと話しかけたらどうなるでしょう。同じように、日本人がオーストリアへ行き、オーストリア人の使う「ピーフケ」という謎の単語を耳にして、それをドイツ人に笑顔で言ったら何と思われるでしょうか。それでは、注意すべき数々の人種差別用語をご紹介しましょう。


国名地名そのものに関する差別用語

フランツマン Franzmann ドイツ人がフランス人を差別する言い方。複数系はフランツメナ。「おフランス野郎」程度の響き。
イタカ Itaker ドイツ人がイタリア人を差別する言い方。日本語の「イタ公」的な響き。フランス人は同様にイタリア人を"ritals"と言う。
ポラック Polack ドイツ人がポーランド人を差別する言い方。ポラッケと発音することも多い。フランス人は"polaques"と言う。ナチスドイツ時代を扱った日本語の小説によく登場する単語である。
オッシー Ösi/Öschi ドイツ人がオーストリア人を差別する言い方。ドイツ語でオーストリアは"Österreich"なので頭文字から来ている。
オッシー Ossi 西ドイツ人が東ドイツ人を差別する言い方。ドイツ語で東を意味する"Ost"から。Ösiとは発音が異なるので注意。
ヴェッシー Wessi 東ドイツ人が西ドイツ人を差別する言い方。西という単語"West"から。差別というより傲慢、高飛車といった意味で使われる。
シュヴァーベン Schwaben スイス人がドイツ人をまとめて呼ぶ言い方。本来シュヴァーベンはドイツ南西の一地方。東欧人もドイツ人をこう呼ぶことがある。
ジェリー Jerry (特に第二次大戦中)アメリカ人がドイツ兵を指す言い方。ジェリーはジャーマンGermanに似た響きから。ちなみに英語でガソリン等を入れるブリキのの燃料缶を表す単語 jerrycan は、この容器を開発したのがドイツ軍であるため。

名前に関する差別用語

トミー Tommy ドイツ人がイギリス人を差別する言い方。特に第二次大戦中のイギリス兵を意味する。
フリッツ Fritz
ハンス Hans
ミヒェル Michel
第二次大戦中のアメリカ、イギリス人がドイツ兵を指す言い方。ドイツ人の名前にフリッツとハンスが多かったためであろう。ミヒェルはドイツ名ならミヒャエルだと思われるのだが。
イヴァン Iwan ドイツ人がロシア人を指す言い方。ありふれた名前からか。
キース Kys/Skys  ドイツ人が東欧人をまとめて指す言い方。名前の最後の響きがキーであることが多いため。チャイコフスキー、ストラヴィンスキー、スワロフスキーなど。

食べ物に関する差別用語

クラウツ Krauts イギリス人がドイツ人を差別する言い方。Krautとはドイツ語でキャベツ。ザワークラウトなど、ドイツ人がキャベツをよく食べるから。
ヴルステル Il wurstel イタリア人がドイツ人を差別する言い方。Wurstelとはイタリア語でソーセージのこと。
ケースコッペ Käsköppe ドイツ人がオランダ人を差別する言い方。Käsはチーズ(Käse)、köppeはKopf(頭)が訛った単語。オランダの有名な大きなオレンジ色のゴーダチーズから。
フリッテンコッペ
Frittenköppe
ドイツ人がベルギー人を差別する言い方。フリッテンとはフライドポテトのこと。フレンチフライ(フライドポテト)はベルギーの名物であるため。コッペは頭。フランス人はベルギー人を les frites と呼ぶ。
フロッシュシェンケル
Froschschenkel
ドイツ人がフランス人を差別する言い方。訳すと「カエルの脚」。フランス人がカエルを食材に使うため。Froschfresser(カエル食らい)とも言う。イギリス人はフランス人をFrogsと呼ぶ。
スパゲッティー Spaghetti スペイン人がイタリア人を差別する言い方。ドイツ人はSgaghettifresser(スパゲッティ食らい)と言う。
マカロニ Maccaroni イギリス人がイタリア人を差別する言い方。ドイツ人はMaccaronifresser(マカロニ食らい)と言う。
ジャガイモ食らい 各国語に訳されてそれぞれがドイツ人を差別する言葉となる。

その他の差別用語

ピーフケ Piefke オーストリア人がドイツ人を差別する言い方。語源は「プロイセン」で、頑固で意地悪な北ドイツ人を指す南ドイツ方言が訛ってオーストリアで一般化したらしい。
フン Hun イギリス人がドイツ人を差別する言い方。フンとはフン族のことで、プロイセン王ヴィルヘルム2世が義和団事件後に清でフン族を例にドイツ帝国の強さを演説したことから。当時イギリスとドイツは敵対していたのでイギリスはフン族とドイツ人を「野蛮人」と位置づけた。
ボッシュ Boche フランス人がドイツ人を差別する言い方。本来は木づちの頭の部分を指す単語だったらしく、「頭の固いドイツ野郎」的な意味。
ガバチョ Gabachos フランス人がスペイン人を差別する言い方。野蛮人、粗暴な農夫などの意味。
モッフェン Mof/Moffen オランダ人がドイツ人を差別する言い方。モフとは「カビ臭い」「湿った」という意味。
インゼルアッフェン
Inselaffen
ドイツ人がイギリス人を差別する言い方。直訳は「島猿」。グレートブリテン島の顔色の悪い猿どもに対する蔑称である。
いかがですか。さほど当たり障りのないクスっと笑えるものから辛辣なものまで様々な蔑称があるでしょう。ちなみに私が今まで聞いた中で一番卑猥なものは、とあるアメリカ映画でアメリカ人がスイス人を指した Heidifucker ("アルプスの少女"ハイジを姦淫する者)という表現です。台本を書いた人はかなりの想像力の持ち主かと思いますが、何と言うか、下劣な表現です。差別用語は理解するのみに止めて自分では口に出さないようにしましょう。




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