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ドイツ人、イタリア人、スイス人のモノ優先度

これがないと生きていけない

これのためならどんな犠牲も払う

これこそが我が人生の中心
人生で一番大切なものは何か?
っていうモノは誰にでもありますよね。私個人は、例えば小さなモノなら「毎朝の紅茶」、大きなモノなら「幸せな家族」などです。実際にこの質問を全員にすることは不可能ですが、各国人の普段の生活や会話、メディアで話題になるものなどを観察してみると、自ずから答えが出てきます。ここで紹介するのは私と旦那が冗談と皮肉を交えて分析、考察した結果に過ぎませんが、実際納得できる部分もあると思うので、偏見と思わずに見てください。
まずは一番簡単なところから始めましょう。イタリア人にとって一番大切なものは何か。答えは

子供

家族愛精神の強ーいイタリア人は子供が大好き。路上でもレストランでもスーパーでも、どこでも子供と戯れ子供が世界の中心になっている両親(+祖父祖母伯父叔母友人知人店員見知らぬ人通りがかりの人・・・・)を必ず見かけます。大人の集まりでも子供が必ず参加できて、夏休みの夜なんかは深夜1時を過ぎてもベビーカーで子連れで夜遊びを続ける若い夫婦(+祖父祖母伯父叔母友人知人店員見知らぬ人通りがかりの人・・・・)は当たり前。「子供は8時に寝て、あとは大人の時間」じゃありません。大人が出かけるなら子供も当然同伴。大人が一人1枚ピザを注文するなら当然子供にも1枚丸ごと注文。子供が泣き出すと周囲の大人全てが子供のために全身全霊を尽くすというわけです。こうやって書くと「イタリア人は親バカで子供はやりたい放題、甘やかしてばっかりなのか」と思われますが、そうではありません。例えば子供が道で知らない人にぶつかったら、親がすぐに「xxちゃん、ごめんなさいは?」とたしなめます。カフェや公園で近くに座った子供にこちらが笑いかけると、「xxちゃん、こんにちわって言ってごらん」と親が会話を促します。スーパーで走り回ったりお菓子が欲しくて泣き叫ぶ子供は親から容赦なく叱られ、静かになります。愛情を惜しげなく注ぎ、かつ礼儀も教えるイタリア式子育ては、決して間違っていないと思います。もちろん例外で子供に好き放題やらせて放ったらかしの両親もいますが、少数派です。イタリアでは人間社会の一番小さい形態である「家族」がまだしっかり機能しているのでしょう。母子家庭や絶縁親族の多いドイツや北欧には夢のまた夢です。
ただし、家族最優先思考もいいことばかりではありません。以前ドイツ語からイタリア語への翻訳を依頼したイタリア人の女性は、ドイツに住んでいて実に心地よく感じる、イタリアには帰りたくないと語っていました。イタリア人は家族のことしか考えないので行政も商売も、家族に関係ないものは放ったらかしで機能しないのだそうです。
次はスイス。スイスと言えば(表向きは)美しい自然の広がる平和な国、彼らがこよなく愛するのは

飼い犬

正しくは動物全てですが、犬はペットとして最も頻繁に見かけるので敢えて回答として挙げました。スイス人には一年365日が動物愛護習慣。都市部や狭いマンションに住んでいる人は毎日車で郊外まで犬の散歩に出かけます。あまり裕福でない家庭では、人間の食べ物は節約してもペットがおなかを空かせてはいけないのでしっかりペットフードを買いこみます。お犬様は愛情をもって育てなければならないので、しつけだと言って叩いたりしてはいけません。昼吠ゆる犬も何のその。文句を言ってはいけません。奥様は犬と一緒に布団に入るので、夫は別の部屋で寝なければならなかったり、犬が助手席に座るので妻は後部座席に下がらなければならなかったり。うちの庭にはキウイの棚があるのですが、毎年ヤマネという野生の小動物が来て果物を全部かじってだめにしてしまいます。しかし何も対策を取ることができません。なぜならヤマネはスイス動物保護法で保護されているからです。捕まえたり毒のえさを仕掛けたり、なんてとんでもない!繁殖期にはうちの屋根の上でキウイをつまみに大騒ぎするヤマネの家族がうるさくて眠れません。でも文句を言うのは外国人の私達だけ。あるスイス人女性は「今年もうちの屋根裏でヤマネちゃんが冬眠してるわ。春になると起きてくるのよ、何てかわいいこと!毎年楽しみなの」と熱演していました。雨の日にはカエル保護の会の人々が車道に飛び出して轢かれそうになるカエルたちをやさしく捕まえて畑まで連れて行ったりする姿も見られます(本当)。実際野生動物が多くて、田舎で夜間の運転は緊張します。私はこれまで鹿、ゲムズ(カモシカ)、キツネ、アナグマ、野兎、ハリネズミ、ヘビトカゲ類各種にコウモリや野ネズミ類などかなりの種類を見ました。彼らも中立国スイスで(表向きは)平和に暮らしているのでしょう。

では、ドイツ人は何を最優先にするのでしょうか。ドイツと言えば、質実剛健世界が誇る工業国、で

自動車

が何より大切にされているようです。自分の服は汚れていても愛車は常にピカピカ、自分の食べ物は節約しても車の給油は惜しまない、パンを買うよりカーワックス優先、テレビをつければ必ずどこかで車関係の番組をやっている。ドイツのキリスト教のミサで必ず唱えられる「主の祈り」の中に、「我らの日用の糧を、こんにちわれらに与え給え。(ドイツ語では我らの日々のパン)」という一節がありますが、私と旦那は冗談で「我らの日用の車を」と訳しています。更に、日々のパンより大切な車は我が祖国ドイツ製でなければならない!昔、旦那のお姉さんが新車のトヨタ・カローラに乗って職場に行きました。同僚の反応は、「まー、アナタ何で炊飯器なんか買ったの?!もっといい車が他にあるのに!」時を同じくして別の同僚が中古のフォルクスワーゲンを買いました。周囲の声は「まー、素敵な車!これこそ車よね!」ちなみにお姉さんのカローラは一度も壊れることなく十年以上元気に走り、フォルクスワーゲンの同僚は修理工場と会社を往復の日々だったとか。ドイツ人の車はどんなに理不尽でもドイツ車でなければいけないのです。イタリアのフィアットやフランスのルノーやプジョーなんかも「炊飯器」同様にけなされます。最近は外国メーカーもそれなりの地位を得て受け入れられるようになりましたが、やっぱりドイツ人の憧れはドイツ車。更に国内でもランクがあり、ベンツ、BMW、アウディは高級車とされ、フォルクスワーゲンは大衆車、オペルは退屈、夢はポルシェ、など分析するとキリがありません。
次の人生で生まれ変わるなら何になりたい??

イタリアに生まれるなら、子供。
スイスに生まれるなら 犬。
ドイツに生まれるなら 車。

ちなみに、旦那曰く、
日本に生まれるなら 会社。社員が妻の誕生日も子供の野球の試合も後回しにして働いてくれるから。

フランスに生まれるなら、 ・・・犬のフン。いつまでも捨てられず道に残されてる。

だそうです。




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