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アプリ 本当にあったおバカな話

たまねぎ剣士
Cavaliere cipolla??
遠い昔、日本で学生だった頃はケータイ電話というものを24時間肌身離さず持っていましたが、ヨーロッパに移住してホームオフィスで仕事をする身になり、携帯電話を使う機会が全くなくなってしまいました。通話は固定電話かスカイプ、メールはパソコンのメール、外出するときは旦那の携帯が1台あればじゅうぶんなので自分のケータイを欲しいと思うことはありませんでした。しかし数年前からスマートフォンやタブレットなるものが広く知られるようになり、最初は「若者の遊び道具でしょ」と頑なに拒否していた自分も、だんだんとアンドロイドやiPhoneというものに興味を魅かれ、また会社のHPの動作環境などを調べるのに使ってみたいと思い始め、2年前にドイツのネット通販でついに自分専用にスマホを1台購入したのでした。キャリア契約なしで一番安かった「白ロム(ドイツ語ではOhne Vertrag, ohne Branding)」のピンク色のXperia rayをチョイス。以前買ってほとんど使う機会もなく放置していたイタリアのVodafoneのプリペイドSIMカードを入れて、再びケータイ電話を手にする日が来たのでした。最初は電源を入れロック錠シンボルを左から右にスライドさせることすら知らず、起動できない、不良品だと思ったり苦労しましたが、一応一通りの機能は理解できるようになりました。ネット接続は自宅やホットスポットでのWLANのみなので月々の料金もかからず、台所やベッドの中でも小さなパソコン感覚で使えて便利。ドイツの端末なのに日本語や中国語入力ツールもある!すごい機械だなぁ。と、科学の進歩に感嘆するばかりでした。普段使っているパソコンはドイツ語のOSなのでスマホもドイツ語で違和感もなく、それが当たり前だと思い疑問を抱くことなく数カ月が経ちました。
ある日ふと日本語でグーグルプレイのアプリページを見ていて、スクウェアエニックス社のファイナルファンタジー3というアプリが目に止まりました。小学生の頃ファミコンで何度もプレイした思い入れのあるゲームで、まさかこれがスマホでできる時代がやってくるとは夢にも思わず、半信半疑にスマホで検索すると、プレイストアにしっかりFinal Fantasy IIIというタイトルが16スイスフランで提供されています。早速ダウンロードして起動すると、ああ懐かしい、植松伸夫氏の素晴らしい音楽が流れてきます。3Dにリメイクされていて昔と少し違うけれど、記憶が次々に蘇ってきます。しかし、ドイツ語のプレイストアからダウンロードしたので内容が全てドイツ語。セリフはもちろんコマンドも魔法やアイテム、モンスターの名前も全てドイツ語です。回復魔法の「ケアル」は「Vita」、「たたかう」は「Angriff」、村の長老は「Der Aelteste」で記憶に残っている台詞も全てドイツ語に訳されて、グリム童話を読んでいる気分になります。それでも音楽とグラフィックは共通なので、プレイしているうちに自然とドイツ語の名前にも慣れ、クリアーするに至りました。
その年の年末、プレイストアでファイナルファンタジー1が期間限定値下げになっているのを発見し、5スイスフランでダウンロードしました。こちらは懐かしい昔の2Dのドット絵がちょっときれいになっていて、音楽も少しアレンジされています。またドイツ語かと思ったら、今度は英語でした。廉価版なので、たぶん日本版は日本語で、その他の国は全部まとめて英語なのだろうと勝手に想像。何となく違和感はあるものの、ケアルが「Cure」など一応直感でプレイできるので、ドイツ語の方がいいなぁと思いつつ進めていきました。
さて、数か月が過ぎ、今度はファイナルファンタジー4がアンドロイドのアプリとして登場。これも昔何度も遊んだ青春のタイトルなので早速16スイスフランでダウンロード。この頃から私のスマホはゲーム専用機と化してきました。FF4はまたドイツ語版で、3で覚えたドイツ語の魔法の名前と一緒でやりやすい、英語じゃなくてよかったと、もはやドイツ語版に親しみを覚えている始末です。当時やりこんでいたので日本語で記憶に残っている名台詞をドイツ語で言われると何かが違うし、ムービーは英語音声にドイツ語字幕なので更に違和感があります。ギルバートはエドワード、ゴルベーザはゴルベーズで英語のカインの声がやたらと低いのも気になりますが、仕方ありません。
4のプレイ最終段階にさしかかったあたりでプレイストアにファイナルファンタジー5が追加されました。これはシリーズ中最も好きだった作品で、シナリオを暗記するくらいプレイしたのでどうしても日本語版をダウンロードしたい、どうしよう。日本から日本語OSのスマホを送ってもらおうか。プレイストアのアカウントを日本語に変更してみようか。
試行錯誤してとりあえずスマホ本体の「Einstellung(設定)」画面をいじっていたら、「Sprache & Eingabe(言語と入力)」という項目があります。タッチすると現在の設定は「Deutsch/Deutschland(ドイツ語、ドイツ)」になっており、更にタッチするとドイツ語スイス、ドイツ語オーストリア、ドイツ語リヒテンシュタイン、Bahasa Indonesia, Bahasa Melayu, Basa Sunda、・・・英語オーストラリア、英語カナダ、英語香港、英語インド・・・30カ国くらいのスペイン語、とアルファベット順に世界中の言語が続き、ギリシャやロシアやアラビア語の文字、ハングル、中文、そして最後の最後に「日本語」の文字が!半信半疑で日本語をタッチすると、「データ通信中」の表示が2秒くらい出た後全ての表示が日本語になりました。ホーム画面に戻るとドイツ語のアプリやウィジェットが英語や日本語に変わっています。あれれ?じゃあもしかして、と起動中だったFFATBというアプリを開いてみたら、ちゃんと日本語になっています。と言うことは、とFF4を起動すると、・・・
日本語です。何だか拍子抜けしました。ドイツの端末を簡単に日本語化できること、どの国のプレイストアでどこの通貨で買ったアプリでも端末の言語に対応して表示が変わることなどを知らずに今まで泣く泣く外国語でプレイしていたのは何だったのでしょう。とにかく謎が解けたので、試しに端末をイタリア語に設定したら、FFもイタリア語になりました。考え方を変えれば遊びながら語学の勉強もできるわけで、ある意味面白いかも知れません。こんな基本中の基本を知らずに泣き寝入りしている人間は世界でも数少ないかと思われますが、もし同じことで悩んでいる海外端末の方がいらっしゃったら、答えはメニュー、設定、言語と入力、ですよ。

ちなみに、ドイツ語ドイツ、ドイツ語スイス、ドイツ語オーストリア、英語米国、英語カナダ、英語フィリピンなどという細かい設定があるのなら、日本語東京、日本語大阪、日本語鹿児島、などの設定があってもいいのでは。
オリジナルの日本語
おなじみの魔法が並んでいます
ドイツ語 ケアルは強くなるにつれて Vita - Vitra - Vitgra - Vigra となります。バイアグラのような響きです。
装備 おなじみのアイテムとステータス
ドイツ語と日本語は単語の作り方が似ているので慣れるとそれほど違和感はありません
イタリア語になるとちょっと別世界な感じがします
日本語オリジナル
日本語鹿児島設定なら
「ないごて、カイン、ないごっ、こげんこっしたとよ」でしょうか・・・
ドイツ語
「なぜだカイン、なぜまた僕たちを裏切るんだ?」
ゲルマン神話にはオーディンなどが登場するのでドイツ語のセリフはまんざらでもありません。
イタリア語
「カイン、なぜだ、なぜまた僕たちを裏切るんだ?」
ペルケ トラディルチ アンコーラ? イタリア語の発音はちょっと世界が違う気がします。
ドワーフは日本語だとズーズー弁
ドイツ語だと片言の不思議な言葉に訳されており、理解に苦しみます。
ドイツ語で戦闘。「こうげき」「ぬすむ」「なげる」など直訳のコマンド
ドイツ語のタイトル画面
これはこれで趣があります






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