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速度制限と道路交通法いろいろ

ドイツの高速が
速度無制限というのは
ただの伝説?

EU圏内では国境審査はなくなりましたが、国が変われば道路交通法も変わります。直接接続の道路も1歩国境を越えれば制限速度が違うので注意しなければなりません。南ドイツの大きなアウトバーンA5線を悠々と時速180キロで飛ばして、バーゼルから直結するスイスのA2線に入った瞬間に速度違反取締写真機に引っかかって免許を没収され巨額の罰金を払うことになるからです。

ドイツ

街中は最大時速50キロまで、郊外は時速100キロまで、高速道路は無制限ですが130キロくらいまでが良い、という感じです。街中でも学校の近くや住宅街で30キロ制限のところもあるし、アウトバーンも半分以上は120キロ等の制限がかかっているし、工事現場や渋滞もあるのでアクセル全開でぶっ飛ばす、というのはまず不可能です。至る所に速度違反取締写真機が仕掛けてあるので制限速度を10キロ以上オーバーするとまず引っかかります。高速料金は今のところ大型車を除き無料です。
スイス

街中は時速50キロまで、郊外は時速80キロまで、自動車専用道路は時速100キロ、高速道路は時速120キロ制限です。アウトバーンや自動車専用道の標識はEU諸国と違い緑色なので慣れるまで頭が混乱します。高速料金は、使用回数にかかわらず年間40フラン(約4千円)でステッカーを購入し、フロントガラスに貼り付けるシステム。スイスは速度取締が極めて厳しいことで有名でドイツ以上に速度違反取締写真機の数が多く許容範囲も狭いため、ひどい時は時速3キロオーバーでも引っかかります。罰則も厳しく免停や十数万の罰金も稀ではありません。ただ、道路の作り自体が山道などで狭く曲がりくねっていたりしてドイツのように広くないので自ずから速度を落とすことになるでしょう。
イタリア

街中は50キロまで、郊外は時速90キロまで、自動車専用道路は時速110キロ、高速道路は時速130キロ制限です。高速には料金所があり、区間ごとに支払います。イタリアは高速の出入り口の表記が分かりづらかったり、工事個所の迂回標識がめちゃくちゃだったりするので、速度制限よりもむしろどの道が正しいのかを見極めるほうに神経を使います。道路も突然穴が開いていたり段差があったりするので、あまりスピードを出さず気を付けて運転するほうが無難。クラクションを鳴らされても気にせず、追い越されるのを待ちましょう。

外出先で食事に行ったらやっぱり飲みたいアルコール。ヨーロッパは日本に比べて酒気帯び運転に寛容ですが、飲み過ぎはやはりいけません。ドイツ、スイス、イタリア共に制限量は0.5パーミルと法律で定められています。全く飲んではいけないのは東欧諸国、西欧諸国はほとんどがこの0.5パーミル制限、イギリス、アイルランドは0.8パーミル制限です。0.5パーミルというのは、体重75キロの男性が缶ビール1本とワインをグラス1杯飲んだくらいの数値。体重50キロの女性ならワイン1杯でやめておく程度。カーニバルや大晦日などお祭りの時期は「この運転手かなり酔っぱらっているな」と明らかに分かるフラフラ運転の車もけっこう見かけますが、警察に見つかったら即免許停止です。量に応じて罰金もかなりの額になるので、できれば飲まないのが一番です。

駐車違反に一番厳しいのはイタリア。一番路上駐車も違法駐車も多い国なだけに、罰金も最低39ユーロ、払わないで無視しているとそれが300ユーロくらいに跳ね上がります。スイスは40フランくらい、ドイツは最低10ユーロと割と穏やかですが、危険を冒す前に正規の駐車スペースを探しましょう。レッカー車で撤去される恐れもありますから。無料駐車場であっても時間制限があったりするので、その場合はダッシュボードにパーキングメーターを置くのを忘れないようにしましょう。私は一度イタリアのスーパーの駐車場でこれを忘れて39ユーロ払ったことがあります。
速度違反取締写真機はどの国も実に多様で、様々な工夫が見られます。写真はドイツの割とモダンな機械ですが、こんな風に堂々と立っているのは稀で、普通は木や建物の影にこっそり隠されていたり、いやがらせとしか思えないような思わぬ場所に仕掛けてあります。トンネル内や高速道路の工事現場は特に注意しましょう。スイスの新しいトンネルには、測定機の前を通る瞬間だけでなくトンネル内の平均速度を測る装置があるので、カメラ
の場所を知っていてそこだけゆっくり走っても平均的に速度オーバーなら罰金の通知が来ます。
私が速度違反取締写真機に引っかかったのは今までで1度だけ。とあるドイツの田舎町で、街中は50キロという制限をしっかり守って48キロくらいで走行していると、前方に写真機を見つけました。念には念を入れて速度を更に落として通り過ぎようとした瞬間、突然目の前が真っ赤に光り、写真を撮られたのがわかりました。制限速度を守っていたのに、なぜ? 納得がいかないのでUターンして町の入り口まで引き返して標識をもう一度確認。制限速度は50キロです。辺りを観察しながら先ほどの問題の場所付近まで来ると、小さな看板を発見しました。「この先150m30Km/h」つまり、取締写真機のある前後区間150mだけ時速30キロで走らなければならなかったのです。場所は見通しのよい県道で学校も横断歩道もありません。これは嫌がらせ、いや、ぼったくりとしか思えません。後でこの話をドイツの親戚に怒りたっぷりに話したら、運送会社で働いている義兄が「あの道はタチの悪い写真機で有名なんだよ。知らない人は絶対に引っかかる。僕は一度あの周辺に機械がいくつ隠れているか数えたことがあるけど、最低21台はあったよ。」とのこと。数週間後に罰金の通知が来て、幸い大した速度オーバーではなかったので金額は25ユーロ程度で済みましたが、実にけしからぬ自治会費の儲け方だと思いませんか。





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