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ラムは砂糖きびが 原料の蒸留酒 |
シュトローラムは、オーストリアの蒸留酒メーカーStroh社が作るお酒で、オーストリアで一番よく知られたスピリッツの１つです。国内のみならずヨーロッパ全土で好まれており、製品の６６％が輸出用に製造されており、ドイツを始めスカンジナビア諸国、ベネルクス諸国などに出荷されています。 シュトロー（Stroh）社の歴史は、１８０年以上前の１８３２年にオーストリアのクラーゲンフルトという街で、セバスチアン・シュトロー氏がリキュールと火酒の酒造会社を設立したのが始まりです。シュトロー社は１９世紀に製品ラインナップをどんどん増やし、１９００年のパリ万博で金賞を受賞するまでに至りました。１９２６年にはシュトロー製の火酒の種類は１００を超え、年間１２０万本を出荷するまでの規模に成長。１９７０年代には国際的に知名度のある企業となり、工場の規模拡大にますます力を注ぎ、９０年代にはハンガリーとルーマニアに子会社も設立して更に大きくなりました。当時ドイツでは、「オーストリアの名産物と言えばシュトローラム」と真っ先に名が挙がるほど有名になり、年間出荷本数も１千万本を超えるようになります。しかし９０年代の終わりにはオーストリアとドイツの会社と合併して社名がシュトック＆シュトローに変わり、その後イギリスの会社に買収されシュトック・スピリッツグループとなり、長かったシュトロー家の同族経営の歴史も終わります。外部から新しい経営者を招き、シュトロー社は現在「有限会社シュトロー・オーストリア」という名前で１８０年前と変わらぬ火酒を製造しています。 |
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シュトロー社の一番有名な製品は何と言っても「Stroh Original 80」というアルコール度数何と８０％の強いお酒です。サトウキビを特別な製法で蒸留して作ったラム酒に、創立者セバスチアン・シュトローの考案した秘伝の配合の香料やカラメル等のエッセンスを混ぜて作られます。「オリジナル８０」の他に「Stroh 60」「Stroh 40」というそれぞれアルコール度数が６０％と４０％のバリエーションがあります。また、お湯割り専用の「STROH Jagertee」、果物の混ざった「STROH Punsch」、クリーム系の甘いリキュール「STROH Cream Liqueur」という姉妹品も作られています。 |
| シュトローラムの飲み方、使い方は様々です。定番はお湯で割って角砂糖を入れて飲む「グロッグ Grog」という温かいカクテル。寒い冬の日や風邪を引きそうな時にこれを飲めばたちまち体が温まります。シュトロー社のホームページにはたくさんのレシピが紹介されています。アップルティーやフレーバーティーで割る温かいカクテル、コーヒーやココアにシュトローラムを注いで生クリームを乗せたデザート風カクテル、ジュースやコーラで割る爽やかな夏向きのカクテルなど、どれも色とりどりで美味しそう。シュトローラムはその名の通りラム酒なので、料理やお菓子にももちろん使えます。クレープや肉料理のフランベ用、お酒を効かせたケーキ、コンポートなどの香り付け、またレーズンを漬けておけば香り高いラムレーズンができるのでこれを使って様々なお菓子が作れます。私は以前シュトローラムをたっぷり使ってマロングラッセを作ったらとても美味しくできました。プラムのジャムを手作りする時は、香り付けに大さじ１杯程度シュトロー８０を入れてシナモンやカルダモンなどスパイスを混ぜれば家中がクリスマスの香りになります。 シュトローラムはオーストリア国内ではどのスーパーのアルコール売り場でも見かけるので簡単に手に入ります。国外でも置いている酒屋さんはたくさんありますし、オンラインショッピングでも買うことができます。値段はオリジナル８０の１リットルのボトルが２８ユーロ程度、５００ｍｌボトルなら２０ユーロくらいです。 |
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