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変な名前の料理

冷たい犬と蜂刺されを1つずつください
はい、5ユーロになります


さて、一体何の話でしょう
何かマズそうだなぁ
答えはドイツのお菓子屋さんでの会話でした。どちらもケーキの名前です。外国のレシピを見ていると、時々トンデモナイ名前を発見することがあります。現地の人には昔からある普通の料理の名前でおかしくも珍しくもないけれど、外国人には名前だけでは一体どんな料理なのか全く想像できないものばかり。昔初めてミュンヘンに行ったとき、カフェのメニューに「ダンプフヌーデルン Dampfnudeln」なるものがあり、ダンプフは蒸す、ヌーデルンはヌードル(麺)だから焼きそば系のものかなと思ったら、実際には巨大な白い蒸しパンがバニラ味のソースに浮かんでいるという料理でした。しかしこれは名前に「蒸す」と「麺」という料理単語が使われているのだから序の口。ある日お義母さんにお昼ごはんに何を作っているのか聞いて「貧しい騎士」という答えが返ってきたときは頭が混乱しました。それでは、頭とおなかが痛くなりそうな変な名前の料理の数々をご紹介しましょう。

冷たい犬(カルターフント Kalter Hund)

チョコレート生地とビスケットを交互に型に入れて冷やし固めたケーキ。チョコレート部分は固形のココナッツ油と粉末ココアと砂糖と卵を混ぜて作ります。高カロリーで、1切れ食べると胸やけがすること間違いなしだが時々すごく食べたくなる中毒性ケーキ。別名冷たい鼻づら(Kalte Schnauze)。
蜂刺され(ビーネンシュティッヒ Bienenstich)

甘めのイースト生地にキャラメルアーモンドをトッピングして焼いた菓子パンに、バタークリームを挟んだケーキ。見た目よりあっさりしているので2切れくらいペロリと食べられます。
貧しい騎士(アルメ リッター Arme Ritter)

パンを卵と牛乳と砂糖を混ぜた液に浸してフライパンで焼いた、いわゆるフレンチトースト。日増しになって硬くなったパンの再利用レシピなので貧しい騎士なのでしょうか。パンを2枚使って間にジャムを挟んだものもあります。
豚の耳(シュヴァイネオーレン Schweineohren)

名前だけ聞くと焼肉屋のホルモン焼きかアジアの珍味が目に浮かびますが、実はお砂糖をまぶしてこんがり焼いた大きなパイのこと。チョコレートでコーティングされたものもあります。形が豚の耳に似ているからこの名前が付いたと思えば別に珍しくありませんね。
悪ガキ(シュピッツブーベン Spitzbuben)

2枚のクッキーでジャムを挟んだお菓子。上のクッキーには必ず丸や星の形の穴を開けて、間のジャムが見えるようにします。写真のような3つ穴のものが定番で、たぶん生意気な子供の顔に見えることからこんな名前が付いたのでしょう。
熊の前足(ベーレンタッツェン Bärentatzen)

クッキーとマドレーヌの中間のような生地を絞り出したり専用の型で抜いたりして焼いて、チョコレートをコーティングしたお菓子。漢方薬を想像しそうですが、豚の耳同様に、見た目通りの名前のお菓子です。
太もも(シェンケリ Schenkeli)

豪快なお肉料理に聞こえる「太もも」は、スイスで主にカーニバルの季節に食べられる揚げ菓子です。オールドファッションドーナツのような素朴な味で、家庭でも簡単にできます。
風の袋(ヴィントボイテル Windbeutel)

RPGゲームに出てくるアイテムの名前みたいですね。宝箱を開けた、風の袋を手に入れた、とか。風の袋の正体はシュークリーム。確かに、焼き上がってクリームを詰める前のシューを見れば納得の名前です。こちらのものは小さい一口サイズが主流。
神々の食物(ゲッターシュパイゼ Götterspeise)

神々しい名前とは裏腹に毒々しいケミカルな見た目の食物の正体は、プルプルのゼリー。19世紀に「揺さぶりペーター」という愛称で親しまれていたデザートがいつのまにか神々の食物に昇格したようです。種類は3つあり、緑はヴァルトマイスターというハーブ、赤は木イチゴかチェリー、黄色はレモン味。バニラソースや生クリームを添えることもあります。3色重ねたものは「信号プリン」と呼ばれるとか・・・
ベルリンの風(ベルリーナールフト Berliner Luft)

ベルリンの壁でもベルリンの赤い雨でもなく、ベルリンの風(空気、気配、息、空など訳は様々)。レモンと砂糖とりんごジュースに卵黄とメレンゲを混ぜてゼラチンで固めたデザートのことで、そのままでも、ラズベリーなどのコンポートを添えても。
熱い愛(ハイセリーベ Heiße Liebe)

お店のテーブルに座って、注文を聞きに来た若くて可愛いウェイトレスに「熱い愛をください」って言うと、まるで愛の告白です。しかし熱い愛の正体は熱くて赤いラズベリーのコンポートとバニラアイスのコンビネーション。ちょっとレトロなデザートです。同名のフレーバーティーもあり、ティーバッグに熱いお湯を注ぐとバニラとラズベリーの香りが部屋いっぱいに広がります。
バスローブを着たリンゴ(アプフェル・イム・シュラーフロック Apfel im Schlafrock)

妖しい響きのセクシーリンゴは、ただの焼きりんごパイでした。普通の焼きリンゴと同じように芯を抜いてレーズンやシナモンを詰めて、パイシートで包んで焼いてバニラソースやアイスクリームを添えて提供します。
バスローブを着たソーセージ(ヴュルストヒェン・イム・シュラーフロック Würstchen im Schlafrock)

こちらはリンゴではなくソーセージ。子供も大人も大好きなスナックです。要は何でもパイ生地で包んで「バスローブを着た・・」と名前を付ければいいんですね。洋ナシやバナナやアスパラ、鮭、卵などバリエーションは無限大です。
内臓チーズ(レーバーケーゼ Leberkäse)

レバーが苦手な人が聞いたら吐き気がしそうな名前です。でもレバーもチーズも名前だけで、材料は牛肉豚肉玉ねぎと調味料のみの、ソーセージに近いものです。大昔は本当に内臓が原料だったのと、パウンド型がチーズを連想させることからこんな名前が付いたとか。厚切りにしてそのまま食べるも、薄切りにしてパンに挟むも、加工して料理するも食べ方は自由です。
空と大地(ヒンメル・ウント・エアデ Himmel und Erde)

詩的な響きですね。18世紀、ドイツ西部の農民が木に(空中に)生るリンゴと地に育つジャガイモを合わせてリンゴ入りマッシュポテトを作りました。それで空と大地、というわけです。これだけでは付け合わせを食べているようで単調なので、普通はソーセージやベーコン、炒め玉ねぎなどが添えられます。
小さなオレンジ(アランチーニ Arancini)

イタリアのシチリアで人気のこの料理は、いわゆる「ライスコロッケ」。形が小振りのオレンジに似ていることからこの名前が付きました。中身はミートソースが一般的で、他にもキノコ、ナスなど種類は様々です。ローマ地方ではモッツァレラチーズのみを包んで、熱い溶けたチーズがビヨーンと伸びるので「受話機のコード」などと言ったりもします。
いかがですか?他にも「死んだおばあちゃん」というソーセージや「頬を赤らめた処女」というプリンなど奇妙な料理はたくさんあります。フランス語の「猫の舌(ラング・ド・シャ)」や「稲妻(エクレア)」などはすっかりお馴染みですね。ところで、調理法の単語ですが、イタリア語で「湯煎」はBagnomaria(マリア様のお風呂)と言います。いいお湯加減ですこと。




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