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塩漬けニシンの燻製

Räucherhering
Bückling
Kipper
Aringa affumicata


ニシンは昔から保存食として北ヨーロッパで重宝されてきました。酸味の強いマリネ液に漬け込んだ「ビスマルク・ヘリング」やキュウリのピクルスを巻いた「ロールモップス」、世界一臭い料理の1つ「シュールストレミング」、トマトソースに浸したもの、マヨネーズで和えたもの、パンに乗せて食べるものまで、ニシンを使った料理は数多くあります。その中で私が特に美味しいと思うのはドイツではビュックリング、イギリスではキッパーなどと呼ばれる塩漬けニシンの燻製。心地よい塩気とスモークされた香りが何とも言えず、そのまま食べてもいいし、さらし玉ねぎと一緒にサンドイッチにしても、茹でたジャガイモに添えて食べてもよく合います。問題は処理の仕方。ドイツでは塩抜きしてフィレ状に切り分けてパックされたものが手に入りますが、イタリアでは頭も尻尾も付いたままで丸ごとの品しか売られていません。これを自分で下処理するには手間と時間がかかり、内蔵も丸ごと入っているので魚臭さが気になるため、初めて買うには勇気が必要です。しかし美味しいものを食べるには手間と時間と勇気を惜しんではいけません。何度か処理してみると、自分好みの塩抜き加減などが分かり、加工済みの品よりも、丸ごと1匹買うほうがよいと思えるようになります。処理の仕方を1から説明しているサイトが見つからなかったので、イタリアの魚屋さんに教わった手順を元に、丸ごとの塩漬けニシンの燻製のさばき方を紹介します。

イタリアのスーパーで売っているニシンの燻製は、1匹2.5ユーロ程度(約300円)とお買い得
パックから出すと干物系のにおいがする
黄金色でつやつやしていて美味しそう
まず頭を落として、お腹に切り目を入れ、反対側まで突き抜けるように包丁を入れて背骨に沿って平行に尻尾の方へ引き、2枚開きにする
尻尾、背びれ、内蔵を取り除く
背骨は取れる範囲で太いものだけ切り取る

ちなみに運良くメスのニシンを買った場合はお腹に数の子が入っているので取り分けておく
全体がしっかり浸かるように水を入れて冷蔵庫で数時間(一晩)塩抜きをする
数時間後には身が柔らかくなるので、水気を切って包丁や手で背骨、ピンセットで気になる小骨を取り除く

小骨は食べられるので気にならないのであればそのままでよい
皮を引っ張るようにして剥ぐ

ひれ付近に残っている骨なども一緒に取り除く
少量の牛乳で表面を洗って魚臭さを抜く

まだ塩気が強いと感じたら、牛乳に浸して塩抜きをする

最後にもう一度洗ってキッチンペーパーで水気を取る

これで下処理は終了です。このままでスモークサーモンと同じような感覚でサラダや料理に使うことができます。イタリア人はオリーブオイルに漬けて食べるそうですが、私はドイツやオランダ流にパンに乗せて食べるのが一番簡単でおいしいと思います。さらし玉ねぎとレモンやケイパーを添えれば立派な前菜になるので、ニシンの燻製はクリスマスの食卓でも人気があります。機会があれば是非一度味わってみてください。






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