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パスティッチーニ Pasticcini

パスティッチェリアで
パスッティッチーニを注文
舌噛みそう

イタリアや南スイスの街でちょっと甘い物を食べて休憩したいときにお店を探すと、「カフェ Caffè」のほかに「パスティッチェリア Pasticcieria」という似たようなショップがあります。店内にはカウンターとコーヒーマシンがあり、パンなどを売っていてイートインできるテーブルがあるので、カフェとほとんど変わりません。しかし、見た目はそっくりでもカフェとパスティッチェリアは別物で、よく観察してみると細部がかなり異なることに気が付きます。

カフェはエスプレッソやカプチーノを飲む場所で、甘いものはブリオッシュと呼ばれるクロワッサンやマフィン、ビスコッティ(クッキー)程度です。外のカウンターでジェラートを売っている場合もあります。ビールやワイン、カクテルも注文できて、ちょっとしたおつまみが付いてきます。バール(Bar)と一緒になっているカフェも多く、午前中は簡単な朝食、午後は立ち寄ってエスプレッソ、小腹が空いたらパニーニやピアディーナ(ピタのようなサンドイッチ)など軽食を注文し、夕方以降はお酒を1杯、という使い方が一般的です。一方パスティッチェリアは「ケーキ屋さん」なので、飲み物を飲む場所ではなくお菓子を買ってイートインもできるお店というイメージです。パスティッチェリアで売っているのはパスティッチーニ(小さなケーキ)、トルテ(タルト)、ビスコッティ、プラリネ、チョコレート、フルーツピールなどで、お店に併設されている工房で作っている場合がほとんどです。食事系のメニューはありません。



パスティッチェリアのショーケースには色とりどりのパスティッチーニが並んでいて、全部食べたくなってしまいます。日本のケーキよりもずいぶん小さいので、スイーツバイキングなどによくある小さめのお菓子に近い「プチフール」という感じです。種類はお店によって異なりますが、いくつか共通のものを挙げてみると

- ババ Babà / 菓子パン生地をラム酒に浸してクリームを挟んだもの
- ビーニェ Bignè / 小さいシュークリーム
- カノンチーノ Cannoncino / 筒状のアイスクリームコーンのような生地にクリームを詰めたお菓子
- カッサータ Cassata / 上記のコーンにリコッタ(フレッシュチーズ)とドライフルーツを詰めたシチリアのお菓子
- スフォリアテッラ Sfogliatella / ミルフィーユのようなパイのような生地でリンゴジャムやカスタードを包んだ焼き菓子
- クロスタティーネ・アッラ・フルッタ Crostatine alla frutta / タルトレット型にアーモンド生地を入れて果物を飾ったもの
- タルトゥーフォ Tartufo / チョコレートトリュフ
- メリンガ Meringa / しっかり焼いたイタリアンメレンゲ

などがあります。大きさはどれも3〜4センチ四方くらいのミニサイズで、ケーキは大きな型に入れて作ったものを小さな正方形にカットした状態になっています。小さなティラミスやザッハートルテ、パンナコッタ風のムース、ミニタルト、エクレアなどもあり、本当に全部欲しくなります。



パスティッチーニ(単数形はパスティッチーノ)の値段は1個1,2ユーロ程度と良心的です。ビスコッティやメレンゲは0,7ユーロくらいで、チョコレートの凝ったトリュフや少し大きめのケーキだと1,5〜2ユーロくらいです。エスプレッソコーヒーも1杯1ユーロ程度なので、コーヒーとお菓子1つを300円くらいの値段で楽しむことができます。調子に乗ってついパスティッチーニを大量に注文してしまっても破産する心配はなく、いろいろな味を少しずつ楽しめるのでドイツの巨大なケーキ1切れよりも豊かな気分になれます。もちろんテイクアウトも可能で、1種類ずつ全部箱に詰めてもらったり2個だけ持ち帰り、などの注文もできます。ケーキ屋さんなので当然バースデーケーキを注文したりホールのケーキを丸ごと買う人もたくさんいます。日持ちがしてお土産にも便利なクッキー詰め合わせ、砂糖菓子、半生の焼き菓子などもあります。

パスティッチーニ専門のパスティッチェリアもありますが、たいていのお店は「カフェ・パスティッチェリア」「パネテリア(パン屋)・パスティッチェリア」などカフェやパン屋も同時にやっていて、いろいろなものを買ったり飲んだりできます。朝食時と週末の午後のお茶の時間は混んでいることも多く、特に冬場は外のテラス席が使えないので混み合います。クリスマスにはパネトーネ、イースターにはコロンバも売っていて、美味しいお店のものはバターの香りがよくリッチな味わいです。

私は土曜日の夕方にパスティッチーニを2個ほど注文してエスプレッソでお茶をするのが毎週楽しみです。気が向いたら日曜日も出かけて午後のコーヒータイムを楽しみます。庶民的なピザ屋以外の高級レストランに豪華なディナーに行ったりする機会はないので、パスッティッチーニは心を豊かにしてくれる小さな幸せです。



左:ミルクチョコガナッシュ
右:ラズベリームース
左:アーモンドクリーム入り
右:バニラ味のサブレ
キャラメルクリームをチョコで包んだもの
濃厚なガナッシュ入りのチョコ
左:リコッタフィリングのマジパン包
右:ストロベリームース
左:レモンムース、奥:ラズベリージャムパン
右:アーモンドスポンジのアイシング包み
左:チェリーのミニタルト
右:アーモンドと全粒粉のケーキ
左:カプチーノクリーム入りチョコ
右:ピスタチオクリーム入りコルネ
左:レモンムース
右:生チョコガナッシュ
左:ピスタチオのガナッシュ
右:ザッハトルテの角切り
左:ミルクチョコムース
右:キャラメルとヘーゼルナッツのムース
奥:チョコミルフィーユ
左:チョコクリームとメレンゲのタルト
右:ベリーのムース
ココアクリームのタルト





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